山登りの翌日は山下りと決まっている。いや、決まっていないかもしれないが、この行程では山下りとなる。仲良くなった人たちと別れ、ブラブラ森を散策。別に急ぐ旅でもない。「別れ」と書いたが、目指す先はまったく一緒なのでそのうち会うだろう、と思っていたらやっぱり合流。
そういえば、山を散策しているときに町内放送が流れた。こんなの東京じゃ聞けないからね。何を訴えたいのかと耳を澄ましていると「JA安売り情報」だった。芋が安いって聞かされても私は困るが、住民にとっては大切な情報なのだろう。
さらに歩くと、唐突に「軽井沢」という看板が。う〜ん、でも何が軽井沢なのか、そしてこの「軽井沢」という看板で何を訴えたいのかもわからん。「軽井沢」というお店があるのかしらん。もしくはラブホか!?けど、道案内らしきものもないし、連絡先もない。ただ「軽井沢」とだけ書いてある。不思議、不思議だ。四国7不思議に数えても良いくらいだと思うが、他の6つについては触れない、触れられない。
途中、川などがあったのでしばし川遊び。9月の初めで陽気も良い。気がついたら3人くらいのパーティーになっていた。金髪フリーターはいるわ、高校中退の10代はいるわでバラエティは豊か過ぎるほど豊か。まあ、私としたところで人のことは言えないけどね。多分誰よりも悩みがなく、誰よりも危機感なく生きているというくらいなもので。
夕方になって休むところを探すことに。お遍路さんの多くは「お遍路地図」を持っていて、そこにはトイレの場所や東屋の場所、そして無銭宿の情報など多岐に渡って記されている。当然軟弱者な私もしかと持っている。無銭宿とは「歩きお遍路さん専用のお接待(無料でとめてくれる)宿」である。正式な定義は知らないが。目指していた無銭宿はなんとタクシー会社の2階。運転手さんたちが仮眠するところだ。いやはや、ありがたい話。
かの仲間連中もそこで休むとのことで、後から来た1人と一緒に泊まることになった。落ち着くと周りが良く見えてくる。そうだ、3日ほど洗濯もしていない。荷物を置いてコインランドリーに急行。部屋着とかも持っていないことに気がつき、慌てて近場の「アパレル」で購入。本当に何も装備がないのだわね、アウトドア関連は。靴とかバッグとかは嬉々として購入したのにさ。
みんなでラーメンを食って宿に帰る。軟弱きわまれり。まあ、それぞれの目指すお遍路があってもいいじゃないか、ねぇ?
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